夏帯は、半幅を除くと紗献上しか持っていません。
最初は「合わせ易い」なんて思っていた紗献上なのですが、
着物先輩たちとお付き合いしていると、
まず締めている場面に出くわさない。
そのそも、コーデを鍛えられてきたこの数ヶ月、
どうもその唯一の帯が手持ちの夏物にしっくり来ない気がしてきた。
ご縁があって、とある老舗呉服屋さん主催の生産地見学会に
参加できることになったのですが、
百戦錬磨の着物好きが集まる場所に、そのイマイチな唯一の紗献上を締めていくのが不安。
どうしよう、夏帯。
そんなとき、LUNCOさんからイベントのお知らせが。
仕事でちょくちょく目白に行くので、帰り際に寄ってみることにしました。
平日の夕方。
おそるおそるお店に向かう私の耳に、店内から聞きなれた声が。
「あー!!!」
翌日見学会をご一緒する(というかそもそもLUNCOさんを紹介してくれて、産地見学会も誘ってくれた)
着物先輩がいるじゃありませんか!!!
びっくりしたー!!!!
あんまりびっくりして、
オーナーのLUNCOさんが目を丸くしている前でハグ(笑)。
こんなことってあるのですね。
おかげで、LUNCOさんの貴重着物を着付けの名手Sさんの手で
何着か着せていただけたりと、楽しい時間をすごしました。
(大正時代の逸品夏振袖はうっとりだった・・・着物先輩もすごいけど、
LUNCOコーデの威力を見た・・・)
そして、散々大騒ぎした後、棚にあった気になった帯・・・
ざっくりとした硬い正絹の生地に絞り、というのはなかなかない趣向だそうで、
(そもそも技術的に難しい)しかも未使用。
長さはギリギリだけど、LUNCOさんの帯にしては比較的リーズナブル。
着物先輩からも、案の定
「紗献上を締めると聞いて、大丈夫かな?と思っていた」
との危惧を聞き、
翌日のためにもとゲット。
博多献上帯はどこにでもある帯だからこそ、質が覿面にわかってしまうらしく、
よほどのものでないと見て「残念」な印象になっちゃうんだとか・・・
ええ、私は常に残念レギュラーですっorz
LUNCOさんの見立てでは、私の持つ
・水色の小千谷(ここで使っている写真がそれ)
・臙脂の綿紅梅
・藍地の浴衣(ほおづき市で着てみた)
の3つには間違いなく組み合わせOKとのこと。
この夏はこの帯ばっかりヘビーローテで締めていそうです。
しかし、こんだけ堅い帯は初めて。
ちょっと締め具合も勝手が違って、長さもギリギリだし、
練習が必要です。
それにしても、LUNCOさん。
数多のアンティーク着物屋とは一線を画すそのクオリティと世界観。
十数年来の仲だという着物先輩ですら、
「行く度に、いいものがある!(悲鳴)」
と悶絶する、着物好きにとっては恐怖(笑/お財布的に)と快楽のお店。
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