一昨年の夏だったと思います。
友達が愛犬を亡くされたとき。
彼女の体験を聞くにつけ、
初めてそういうものの存在を意識しました。
その時点では自分のそのときのことなんて想像もできなかったけれど、
その場になったら取り乱して探したり考えたりなんて余裕はない、と
確かに思いました。だから準備は必要なんだ、と。
これは飼い主の重要な義務だ、とも。
考えたくはないけれど、いつかくるそのときのために、
まだスミトノと暮らして1年になるかならないかの頃だというのに、
その信頼する友達から、ここのことを教えてもらいました。
将来、使う日のために、とブックマーク。
ブックマークに入っているせいで、そこの名前は、時々、目に入った。
なので、忘れようがなかった。
ただ、いつも目を逸らし気味にして、正視はできなかったのですが・・・
そのおかげか、今回、病院で終わりを告げられ、
ごめんね、痛かったね、苦しかったね、怖かったね、と
泣いて泣いて撫でて撫でて、
見開いた目を閉じさせようとしても開いたままで、
見かねたらしい先生から
「体を綺麗にして、箱に入れてお渡ししますから・・・」
と云われ、2階の病室にトノを残して、
1階の待合室で待つ長い時間に、
茫然としながらも、
今があそこに連絡をする時なんだ、とうっすら思い出せました。
あの待合室では、自分でも信じられない、抱えきれない突然の事を
携帯メールで身近な人に溢れ出るように伝えてた時間でもあった。
先生からトノの体を返してもらうときに、
いくつかパンフレットを渡されたのですが、
それを開いて読む気にはなれず、全てスルーして、
泣いている状態のまま、ブックマークしていたこちらに電話をしました。
病院で、こういうところは5日以降じゃないと連絡はつかないだろうと
云われていたのですが、
お正月の2日だというのにすぐに電話がつながり、
その日でも大丈夫といわれたくらいでした。
3日午前は既に別の予約が入っている、とおっしゃっていて、
このお正月にこんな状況なのは自分だけじゃないんだ、と
どこかほっとしたのを覚えています。
おかげで、休み中に、
それも自分の誕生日に見送る、ということができて、
本当にありがたかったです。
ここのHPにも簡単な一連の流れが説明されていますが、
実際も、ゆっくりと、急かされることなく、淡々と、おだやかに、
心のこもった扱いをしていただけたと感じました。
私の時は、近所だったこともあるのか、
予約の電話のときの年配の男性と、助手のような女性の方も一緒で、
2人がかり。
トノの扱いも、とても丁寧にしてくれました。
とても、ちゃんとしていました。
骨も綺麗に焼いてくれて、
何一つ、嫌な思いをすることがなく、
ゆっくりと落ち着いて見送ることができて、
ここにして本当によかった。
教えてくれた友達に、本当に感謝です。
2日に駆けつけてくれた友達が、
自身の愛猫の骨を拾ったときの話をしてくれて、
彼女にとってそのことが精神的にとてもいい面があった、と教えてくれたので
そうなのか、と受け入れる心構えができました。
(今回、こうした諸先輩の色々な言葉に、本当に後々まで助けられました)
一人だったらかなり辛かったと思いますが、
友達と一緒だったこともあって、
焼いた後に、立派な骨だ、と云われたときも、
「いいもの食べてたから・・・下手するとyuki_yuちゃんより(笑)」
と彼女がいえば、係の人も笑ってくれるし、
この立派な犬歯でかぶっと噛まれたりしたでしょう?なんて
係の人に茶目っ気たっぷりに聞かれたときも、
「いいえ、うちの子は絶っ対に人を噛んだりしなかったんですよ(自慢)」
と誇らしく云ってみたり(「へぇ~」って驚かれました)、
立派な尻尾だったんですね、と云われて
「そうだったよね、本当に」
と友達と頷いてみたり、ほのぼのとゆっくり骨を拾って。
ただ、自宅マンション前だったので、偶然通りかかった人には
とんでもない場面をお見せして、ちょっと申し訳なかったですが・・・
全て終わった後、
立ち会ってくれた友達も、
「いいところだったね、よかったね。安心した」
と言ってくれました。
何より、ロケットに形見分けとして犬歯と尻尾の骨を入れて
一緒にいただけたのは、
予想外だったので、とても嬉しく感じました。
こうした心遣いの出来るところにお願いできてよかった。
実は、今回とても驚いたことの一つは、
ペット葬儀会社のことで、
予想以上の多くの人から
「本当にそこは大丈夫なところなのか?」
と、ひどく心配されたことです。
TVがないせいで世間の情報に疎い私ですが、
こんなに悪徳業者の多い業界だとは、今まで全く知りませんでした。
2日、真っ先にかけつけてくれたシッターさんからもまずそのことを確認され、
ボランティアさんはもちろん(ゆっくり焼いてくれるように何度も念を押すように云ってらした)、
ペットを飼ったことのない友達の、さらにその妹さんからも
「それ、yuki_yuさんに云って上げたほうがいいんじゃないの」
と本気で心配されていたほどでした。
(妹さんまで、ありがとう・・・)
教えてもらったそのエピソードはどれもひどく悪質で、
正直、失ったことだけでも辛いのに、その上そんな目にあったら、
不幸の駄目押しで相当にキツかったと思います。
あんな突然で、動転して、茫然としてるときに、
冷静な判断なんて出来るわけがない。
病院がくれたパンフレットは、どれも立派でまともそうでは
あったけれど、後から中をみたら、今回のエデンとたいして差がなく見える内容で、
「26万円」
の値段を見たときは、さすがにどうかと思いました。
トノを入れてくれた病院のダンボールには、
そこの施設の名前が印刷されていたので、
それだけ営業力がある、ということなのでしょうか。
いただいたパンフレットの業者は、他のペットと一緒に火葬する合同葬でも、
エデン東京さんより高額なので、この業界の仕組みは本当に謎。
ちょっと余談ですが、
トノは、予約のときに猫と伝えたので、
その料金だったのですが、
あらためてエデン東京の料金表を見ると、
種別の横、体重欄は~5kgまで、とあります。
トノの6.6kgは、表によると、小型犬サイズの範疇ですね・・・
どうりで、骨壷に入りきるか危ぶまれるほどの量だったはずです・・・
本当に、蓋のふちの部分すりきり一杯状態になってました。
たぶん、蓋あけようとしたら、絶対にこぼれます・・・
予約のとき、体重は聞かれなかったけど、
トノのような大きい猫なら自己申告する必要があるのかもです。
でも、私にとってはトノのサイズはデフォルトなので、
今回お別れに来てくれた人たちに「トノ、大きい」といわれるたびに
首をかしげていたのですが。
あと、骨をひろうときに、係の人に、「まだ若かったんですか?」と
何度か聞かれたので、
長患いでなく、まだ若い子だったために、
通常よりも、骨の量は多かったのかもしれません。
それと、骨壷を入れてくれた袋には名前を書くシールが貼ってあって、
「トノ号、と書いてあげてください」
と云われました。
何故「号」?
戒名なのでしょうか。
立ち会ってくれたのが習字の上手な友達だったので、
筆ペンを渡して彼女にお願いして書いてもらいました。
「号」は書いてません。
いただいたお花でてんこ盛りにしている最中、
係の人が、
「このお髭・・・名は体をあらわすですね」
とおっしゃって、
(どっちかっていうと逆?ヒゲから名前だし)
友達が、
「そうだよー、トノ。
おじいちゃんになってからこそがこのヒゲが似合うのに。
こんなに早く逝っちゃって、その顔が見れないじゃないか」
って。
別の友達に「ロリロリダンディー」というナイスなキャッチフレーズをいただいた
トノだけど、
目がくりくりした童顔とヒゲのミスマッチがとにかくかわいくて、
だけど、年相応になったときどんな顔になるのか、
いつも想像できなくて、楽しみに思ってた。
大人になったらどんな顔になるんだろうって。
ロリロリダンディーのままだったね。
悪質な業者の方が有名になってしまって、
まともに運営されているペット葬儀業者の方は大変かも。
今回のエデン東京さんのようなところが、
ちゃんと成り立って続いていってくれると、飼い主にとっては、
また来るであろういつかのときのためにも、心強いのですが。
ユキユさん、
今度私のボラ仲間も大事な大事な子を亡くしてしまって、足立区でそっちに近いし、ユキユさんがすごく良かったと言っていたので、エデンさんを紹介しました。
今日火葬だったけど、とても親切だったしお骨もきれいに焼けたそうでボラ友もとても喜んでいました。
私は当たりが悪かったのかな。。。ゆきちゃんもへけちゃんも他の子も、あんまり良くない業者だったから(悪くはないけど)とても心残りです。
次のことを考えるのはいやだけど、悲しいことにうちは次が必ず近いうちにあるので・・・次の子はエデンさんにお願いしようと思います。
それまで一分でも一秒でも長く一緒にいたい・・・。
投稿情報: ゆきこ | 2009-02-23 18:01
ゆきももこさん
あらためて見たら長すぎる日記でした・・・
参考にしていただくには、ちょっとわかりにくい文章ですね・・・
でも、ボランティア仲間さんにとってもエデンさんが良い業者さんでよかったです。
私はエデンさんしか知らないので、他の業者さんがどんな感じなのか
全然わからないのですが、
辛いときだからこそ、ちゃんとしていただきたいですよね・・・
私はトノのたった1度でも、本当に辛いと思ったし、
もう二度とこんな思いは嫌だと叫びたくなったけれど、
何度も何度もそれを背負う覚悟をされているゆきももこさんは
本当にすごいと思います。
エデンさんに連絡する日は一日でも一秒でも後がいいし、
でも、エデンさんのような良心的な業者さんが、ちゃんと存続していてほしい、と思います。
投稿情報: yuki_yu | 2009-02-23 23:48