あれだけごねてましたが、
夜の道玄坂のラブホ街をEZナビのせいで迷いながらも(滝汗)
ようやく観てきました。
映画としての感想はNoの方に書いたので、
こちらでは、スミトノと暮らす新米猫おかんとしての感想を。
ネタバレは微妙にあると思うので、
これから観る方はスルーしてくださいませ!(笑)
家族だ、愛している、可愛い、大好き、なんて言葉で飾っても、
動物を飼うことも、保護することも、遺棄も処分も手術も、ペット産業も、
どれも、「人間の都合」からの視点だと、
何度も引き戻してくれる視点は、この映画の好きな点。
安易なヒューマニズムに酔うのは無責任だ、とあらためて思う。
思い上がらないように、肝に銘じる。
避妊、去勢手術のシーンを初めて観ました。
私も、これをスミトノに強要したのだと、
思い知る意味で、見れてよかった。
私には、その責任がある。
この映画には、私がどうしても共感しきれない、
己が完全なる善の立場にいるかのように、相手を境界線の向こう側へ追いやって
非難や攻撃を繰り出す人も、
実現不可能な理想を無責任に語る人も登場しない。
飼うのも、棄てるのも、(考えたくはないが虐待するのも)、助けるのも、
その他の立場にいる人も、同じ人間。
そのどうしようもない矛盾や、白黒はっきりしない複雑さから、
この映画の視点は逃げていない。
わかりやすい、安全圏から語らない。
だから、気持ちが反発しない。
現実的。
これが、一番しっくりくる。
矛盾だらけで、卑怯きわまりない、エゴだらけの人間の尻拭い。
出てくるそれぞれの立場の人たちにも矛盾があり、
けれど何人もが、独善に逃げず、矛盾を背負って、
清濁あわせのむ強かさで、この問題に向き合っていた。
笑顔が軽々しくない。肝が据わってる。
表面的で道徳的な解釈に終わらず、
奇麗事や理想主義に逃げない、
その先へと踏み込んで、
監督なりの解釈と意見にたどり着く。
だから言葉に説得力があり、嘘がない。
神戸の愛護団体の当時の代表が、
「目指すのは最高峰。それを越えたら、ただの空想」
と言い放ったのが、強く胸に響いた。
目指すのは、完璧ではなくて、ベストエフォートだということ。
「いきなりゼロ」
「いきなり完璧」
ではなく、
目標を定め、それに向かって「減らし」ていく。
それが、結果、効果となっていく。手ごたえになり、次へつながって、
かわっていく。
だからこそ、この映画が「希望」を見せてくれるのだと思う。
もちろん、観た100人が100人、前向きに何か行動するわけでは
ないだろうけれども、それでも、100人が100人、100様の何かを感じ、
考え、それが動きになり、変化となり、この映画の力なんだと思う。
淡々とした、語り。
派手さのない画面。
けれど、感じさせられ、考えさせられ、時にはニヤリとさせられた。
この映画制作の依頼主であるおばあさんの、
「(猫の方が)人間よりましみたい」
だ、という寂しい境地に辿りつく前に。
観てよかった。
DVDも出たら買いたいな。
観終わって、帰宅したおかんを出迎えてくれたスミが
むちゃくちゃ愛しかった。
yuki-yuさん、コンバンワ♪
ワタクシも、見てまいりました~。
道玄坂を首都高が見えるとこまで登ってしまいまして、
「こ・・・こっちは違う」と引き返し・・・。
全く土地勘がないわけではなかったけれど、少々あせりました(笑)
人間のエゴの醜さだけを、動物達の悲哀だけを、
ただ、ただ声高に訴える・・・
そういう映画ではないので、そういう色眼鏡で遠ざけて見逃さないで、
いろいろな立場の沢山の人に、見てもらえたらいいなあ
と思いました。
見て感じたことを心にしかと落とし込んで、
これからも、日々を邁進してまいりましょう。
投稿情報: tonoca | 2009-10-17 17:51
おお~!tonocaさんのサイト、バナー貼ってる~!!
(typepadはこういうとこ苦手だ・・・orz)
渋谷のあのへん、入り組んでますよね・・・(汗)。
EZナビを頼ったせいで、焦りました~
そうですよね!いろんな人に見てもらえるような映画だなぁって
私も思いました。
「見て辛い・・・」とか「もう知ってるし・・・」という食わず嫌いの人にも、
抵抗なく、また得るものが何かある映画なのではないかと。
こんなドキュメンタリー映画もあるんだな、と作品としても感心してしまった一作でした。
にゃんだぼ笑えるし(笑)
投稿情報: yuki_yu | 2009-10-17 19:59
yuki-yuさん・・・それを言うなら、加えて
しろ・・・ オ~ット~(笑)
ネタバレ、ネタバレ(しないって?)(爆)
投稿情報: tonoca | 2009-10-17 21:20
tonocaさん、しろ・・・は、まるで主役級?(笑)
猫おばあさんの依頼だったのに、
犬の取材の方が映像の総量で多いのは、
構成の関係に加えて、
保健所が猫を保護期間なく即処分するところが多いから・・・?と
ちと穿った見方もしてしまいます。
あれはショックだった・・・
投稿情報: yuki_yu | 2009-10-17 21:36
yuki-yuさん、再びこんにちは♪
360分をあそこまで縮めてまとめたと、何かで読んだ
記憶があります。ある程度の絞込みは必須ですしねェ。
犬の里親探しのため、人との共同生活になじむように訓練する話。
保護された犬達はそういう点で難を抱える子がいて、
猫にも「里親探しの大変さを含めた、そういう側面の話」は
ありありだと思うんですけどね。 ンーーー・・・・
上手くいえないけど、猫の「そういう話」の方がもしかして、
犬の「そういう話」より、取材&映像化しにくいとか?
なんて、ちらっと思いました。
投稿情報: tonoca | 2009-10-18 14:32
tonocaさん、こんにちは。
360分を110分に・・・。1/3以下に凝縮して凝縮して
あの形になったんですね。
猫の場合、映像での説明が難しいor苦労などが「しつけ」などと違って
明確化しにくいのかもしれないですね。
反面、地域猫の去勢・避妊手術、みたいな面は犬にはない要素ですし・・・
そういった視点の差もあるなぁ。
やっぱりもう1回は観たいな。
DVD化は全国公開後なので、まだまだ先ですね。
投稿情報: yuki_yu | 2009-10-18 21:52