原書で読み始め、
途中で図書館の予約が回ってきて、日本語版を入手。
世界一有名な猫?図書館猫Deweyのドキュメンタリー。
猫好きとしては、読まずにはおれない(笑)。
翻訳版の方はさらっと読めますが、
原書の方はもっとエモーショナルな印象。
このDeweyの、人が大好きで、癒されて、
相手に「自分だけが特別」と思わせる、
(そして飼い主は「みんなになの!」と心の中で叫ぶ/笑)
噛まない、騒がない、引掻かない、おっとりとした雄猫・・・
まるで、アメリカ版トノみたい。
大きな事件があるわけでも、特別な奇跡があるわけでもない。
ただ単に、猫が人と暮らすと得られる、
あのかえがたい幸せな気持ちがあふれた本だと思う。
それを大勢の人に届けたDewey。
唯一共感できなかったのは、
おそらくアメリカの、そしてこの地域の習慣?
動物が、猫が、ペットが、
苦しんで、快復の余地がない、と獣医から告知されると、
安楽死を選択する、という点。
この18歳で亡くなったDeweyの最期は、
様子がおかしいので病院に連れて行ったところ、
発覚した癌のため、
その場(動物病院)で図書館長が安楽死を決意する、というもの。
日本でなら、ここからまだ延命や、
自宅へ連れ帰って看取るなどの選択肢があるように思う。
この本の著者でもある図書館長は、
過去の回想でもペットの安楽死が出てくるので、
その地域ではポピュラーな概念なのかもしれない。
英会話のレッスンでRos先生とこのことについて話したときも、
南アフリカでも安楽死は比較的普通のことであるようにおっしゃっていた。
習慣、宗教観の違いが、こんなところでも浮き彫りになる。
ただ、トノの最期に、
先生の、心臓マッサージを止めましょうという申し出に、
はいと頷いた私とどれだけの差があるのかと言われたら、
そこに、大きな違いなどないような気がするのだけれど。
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